2007年4月21日土曜日

数学感覚・数学文化

面白い論文を見つけたのでここで紹介したい。

渡辺信 著
日本人の「数学感覚・数学文化」について
『海―自然と文化』東海大学紀要海洋学部 第2巻第1号 41-47頁(2004)
http://www2.scc.u-tokai.ac.jp/www3/kiyou/pdf/2004vol2_1/watanabe.PDF

この論文で著者は、「数学は普遍性を特色としている」が、「数学教育は普遍性も持つ学問ではなく、地域に根ざした学問形態である」と述べる。そして、各社会に存在する「数学感覚・数学文化」を踏まえた上で数学教育を行っていくことが重要であるという。(この論文のレジュメを現在作成中)

最近、「Connect 4」という西洋のパズルゲームでよく遊ぶ。日本にも古くから「五目ならべ」というゲームがある。「ある数字を並べて、そろった方が勝ち」という意味では両方とも同じようなゲームだが、どうして「五」や「四」といった具合に並べる数字が異なるのだろうか。
これも、西洋と日本の「数学感覚・数学文化」の違いと関係があるのだろうか。

みなさんも一度この論文を読んでみてください。
これまであまり論じられていない視点から、この数学、数学教育について考える機会を得ることができると思います。